#002 先生が説明をしてくれない!

最近の歯科医院の流行なのか知りませんが、先生が治療にしか登場しないという医院があります。

こういう歯科医院は、たいがい経営コンサル会社が介入してたり、院長が経営セミナーに参加してインスパイアされて、アドヴァイスされたままを実践するのですが、おおよその流れは以下の通りです。

STEP
問診

あなたがその歯科医院を最初に受診したら、まず問診をとられると思うのですが、それをコーディネーターとかアドバイザーとかいう、ホテルでいうところのコンシェルジュ的な小綺麗な女性が行います。
なぜか首にネッカチーフを巻いてるところが多いのが謎です。

どういう理由で受診したのか、アレルギーはあるかとか、保険治療を望んでるのか、それとも自費診療を望んでるのかなどを聞かれた後、治療の提案を、そのコンシェルジュ的な人物がするのです。

おそらく、その治療提案をする人物は歯科医師ではないでしょう。

しかし、あなたはその人物がどういう立場の人かもわからず、ただ聞かれたことを答え、治療計画を提案され、それに同意すると、治療開始となります。

STEP
治療

あなたは治療するチェアに導かれ、治療に必要な検査やレントゲン撮影などが行われたあと、院長あるいは雇われの歯医者さんが登場し、あなたの口の中の現状について説明をします。

するはずです。

すると思うんですけど。

もしかしたら、その説明すら歯科医師がしないで、コーディネーター的な人か、歯科衛生士がしてるのかもしれませんが・・・

そして、納得いったような、いってないような感じで治療が始まります。

STEP
その日の治療終了

あなたは口を開け、治療が始まりますが、あなたは歯科治療については専門家ではありませんので、いま口の中でどうなってるかも分かりませんし、どのタイミングが治療の終わりかもわからないまま、いつの間にやら歯科医師はどこかに消え、仮蓋などの後処理を歯科衛生士が行い、こう言われるでしょう。

「お疲れさまでした」

毎回こういう治療の流れが続くので、あなたは、虫歯の状態はどうだったのか? あとどれくらい治療が続くのか? 費用がどれくらいかかるのか? など、先生に尋ねたいことがたくさんありますが、いつも治療の最後には先生がいません。

そしてあなたは、その歯科医院に不信を抱きます。

この分業スタイルは、おそらく経営学的に正解なのでしょう。
実際、これを導入してる僕の知ってる歯科医院は、飛躍的に売り上げを伸ばしているようです。

しかし、医療としてどうなんでしょうか・・・

患者さんは、先生に説明を聞きたいわけです。

実際に治療に携わってない人物から説明を受けて、患者さんは納得するのでしょうか?

まぁ、そういう高級っぽい歯科医院を望んでる患者さんがいるから、経営が成り立ってるんでしょうけれど、みっきたっち歯科医院には、毎日のように(うそ、一ヶ月に数人)歯医者の先生がぜんぜん説明してくれないことを不満に思う患者さんが流れ着いてきます。

歯医者の先生の正義と、患者さんの希望がズレてるように思うのは、僕だけなんでしょうか・・・

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